初めて洋楽R&Bを聞く方におすすめしたいアーティストのご紹介第二弾!今回は「Jennifer Lopez,Mary J Blige,Destiny’s Child」の3組を特集してみたいと思います。
「R&B」と言う音楽ジャンルは、リズミカルで安定したビートにジャズやソウルなどに使用される様なゆったりとしたメロディーを乗せ、トラックに合わせてソウルフルな歌い方で歌う音楽ジャンルです。ナイトシーンやゆったりしたいタイミングで聴くのにオススメなジャンルとも言えます。
「R&B」は誕生から現在まで多くのサブジャンルが確立し、数多くの「スタイル(曲の雰囲気)」が存在しています。ファンクの様な明るい曲調のR&Bや、ゴスペルの様なソウルフフルR&B、踊れる曲調のダンスホールR&Bなど、数や種類は千差万別。
長きにわたり、数多くのアーティストとファンたちが「R&B」と言う音楽ジャンルに磨きをかけ、切磋琢磨して表現を続けた結果、現在の「R&B」が形成されたと言えます。
今回は「初めてR&Bを聞く方におすすめしたい」がテーマですので、何方でも親しめる「明るい雰囲気のR&B」を得意とする3組のアーティスト「Jennifer Lopez,Mary J Blige,Destiny’s Child」のおすすめアルバム&楽曲をそれぞれご紹介いたします。
初めてヒップホップを聴く方へのわかりやすい解説を目指していますが、専門用語を含む表現が所々あります。
聞きなれない表現もあるかと思いますので大まかな専門用語をまとめてみました。以下参考にしてみてください。
【メロディー/メロディーライン】
=曲を聴いたときに単一の実体として聴こえる音の線形を指します。
【ビート/ベースライン】
=「生ドラム」や「ドラムマシン」などを用いた重低音により、演奏するリズムまたはパターンを指します。
【トラック】
=ビートとメロディーを合体させた音の総称を指します。
【リリック】
=ラップ部分の歌詞を指します。
【ライム】
=似たような響きをもつ言葉を同じリズムで発することを指します。
【フロウ】
=声の高さや強弱・速度に変化をつけ、曲を印象付ける歌いまわしのことを指します。
【スラング】
=ヒップホップ専門の造語や、仲間内にだけ通じる暗号のような言葉を指します。
【メロー】
=ゆったり落ち着いたスローテンポな曲調で、繊細さを感じる曲調を指します。
【フリースタイル】
=その場で即座に歌詞をつけてラップを行うスタイルを指します。
【G-FUNK(ジー・ファンク)】
=ギャングスタ・ファンクの略。落ち着いた雰囲気のトラックにハードなラップを合わせたものを指します。
Jennifer Lopez
(ジェニファー・ロペス)
女優、R&Bアーティスト、実業家という3つの顔を持ち、パワフルな歌唱力とダンサー顔負けのダンスパフォーマンス、そして輝く様な美貌を武器に、2000年代のR&Bシーンを大きく盛り上げたアーティスト「Jennifer Lopez(ジェニファー・ロペス)」。
アメリカ合衆国ニューヨーク州ブロングスにて誕生した彼女は、女優としてトップを目指すところからキャリアをスタートさせ、後にR&Bシンガーとしてデビューを果たします。プルエトリコ系の血筋を引く「Jennifer Lopez」は、英語の他にスペイン語もお手の物。
彼女の楽曲はR&Bに寄せた音作りがメインとなっていますが、何処と無くカリブ海ベースのラテン音楽「サルサ」を感じさせるテンポや曲調が含まれているのを感じます。それも彼女の魅力の一つと言っても良いでしょう。
そしてもう一つ、ニューヨーク出身のヒップホップアーティストとのコラボが多い「Jennifer Lopez」。自身の出身地のアーティストとコラボして楽曲を作り上げるスタイルは、ヒップホップファンや東海岸ヒップホップシーンにおいても一躍話題となり、多くのファンを獲得しました。
全てにおいて完璧を目指し、音楽活動においてはストイックな場面すら見せつける「Jennifer Lopez」のおすすめアルバムとおすすめ楽曲をご紹介いたします。
おすすめのアルバム
This Is Me… Then
<Jennifer Lopez>
古き良き時代のスタイルを崩さずに歌われた楽曲や、現代版R&Bの礎とも言える「踊れるR&B」まで幅広く収録されている名アルバム。初めてJennifer Lopez」を聞く方にはこちらのアルバムをおすすめしています!
おすすめ楽曲①
All I Have
<Jennifer Lopez Feat. LL Cool J>
ゆったりとしたリズミカルなトラックに優しく控えめなビート、そして甘い男女の駆け引きを優しく歌う、ヒップホップ・ソウルを感じさせる温かみのある1曲。客演には東海岸ヒップホップの重鎮「LL COOL J」を迎え、可憐でありながら超豪華な1曲となっています。
おすすめ楽曲②
Jenny from the Block (Track Masters Remix)
<Jennifer Lopez feat. Styles P & Jadakiss>
2000年代のR&Bシーンに一石を投じた名曲「Jenny from the Block」。明るくてテンポの良い軽快なビートと、シンプルでありながら軽快なメロディーラインが奏でるトラックは、「踊れるR&B」として今後のR&Bシーンに大きなインパクトを与えました。
おすすめ楽曲③
Get Right(Rimix)
<Jennifer Lopez feat. Fabolous>
こちらも踊れるR&Bとして大きく話題となった曲「Get Right(Rimix)」。太くて強いビートを使用したリズム打ちに、スピード感を感じさせるメロディーライン、そして客演には東海岸のセクシーラッパー「Fabolous」を迎え、流暢なラップで曲全体の完成度を一気に押し上げていますな。オススメですよ!
おすすめ楽曲④
Do It Well
<Jennifer Lopez feat. Ludacris>
リズミカルでスピード感あふれる楽曲ですが、何処と無くリズム打ちがサルサに近い様に感じるのは私だけでしょうか?非常にノリがよくリズミカルなトラックにうまく合わせて歌われており、客演にはサウスエリアのベテランラッパー「Ludacris」が参加し大いに盛り上げてくれています。
おすすめ楽曲⑤
On the Floor
<Jennifer Lopez feat. Pitbull>
サルサをベースにしたと言ってもおかしくないハードなトラックを使用した1曲。「Jennifer Lopez」の力強さが大いに伝わってくる楽曲でオススメです!こちらの楽曲は同アルバム内にスペイン語バージョンがあります。私的にはスペイン語バージョンがかなりオススメ!
Mary J Blige
(メアリー・J.ブラウジ)
ストリート感に溢れた歌声とフロウ、そして今までなかったHIPHOPとR&Bの融合、いわゆる「ヒップホップ・ソウル」という新たなスタイルを打ち出し、「Queen of hiphop soul」と称され、今もなお活躍をしているアーティスト「Mary J Blige(メアリー・J.ブラウジ)」。
多くのヒップホップアーティストを輩出しているエリア、アメリカ合衆国ニューヨーク州ブロングスにて誕生した彼女は、幼少の頃から教会の聖歌隊にて歌い始め、母親の影響でソウルミュージックを聴くなどして常に音楽と触れ合いながら育ちます。
彼女のキャリアのスタートは1本のデモテープがきっかけ。収録したデモテープがレコード会社の手に渡り、即座に契約に至るというプラチナムなアクションに遭遇したところが、彼女のR&Bシンガーとしての長い道のりの第一歩となります。
「Mary J Blige」のいちばんの魅力は「深みのあアルトボイス」。ややキーの低いアルトボイスとストリートで培ったかの様なリアルなリリックが大きな特徴です。時には繊細に、時には大胆に、曲調によりインパクトを使い分けて歌う彼女の歌唱テクニックはまさに一級品です。
長きに渡り活躍し、今もなお現役でパフォーマンスを続ける「Mary J Blige」のおすすめアルバムとオススメ楽曲をご紹介いたします。
おすすめのアルバム
Love & Life
<Mary J. Blige>
商業的には大成功とはいかなかったアルバムですが、ユーザー目線でセレクトするならばこちらのアルバムがお勧めです。アップテンポな曲からバラード系まで、アルバム収録曲のバランスが十分取れており、幅広く楽しめる内容となっておりおすすめです!
おすすめ楽曲①
Love @ 1st Sight
<Mary J. Blige Feat. Method Man>
曲の始まりから終わりまでこんなにカッコ良くてクールな楽曲は聞いたことありません!もはや説明不要の超かっこいい「Mary J Blige」渾身の1曲「Love @ 1st Sight」。初めてこの曲を聞いたときは衝撃的でした!
ヒップホップとR&Bが完全に融合し、ワイルドなビートと繊細さを放つメロディーラインがうまく絡み合い、両ジャンルの良いとこ取りの様なトラックであり、「Queen of hiphop soul」の名にふさわしい強くて美しいナンバーに仕上がっています。
そして客演には「Wu Tang clan」の一員でもあるスーパースター「Method Man」が参加し、完璧すぎる超かっこいいラップを披露しています。二人の声のバランスとトラックが見事にマッチし、絶妙なマイクリレーもお勧めポイント。全てにおいて完璧な1曲です。
おすすめ楽曲②
It’s A Wrap
<Mary J. Blige>
ゆったりとしたメロディーラインに軽くて軽快なビートが特徴の1曲。「Queen of hiphop soul」と称されるだけあり、ヒップホップ系のビートに乗せて歌う彼女のフロウは非常にテクニカルでいて繊細。そして何より声の浸透度が高く、聞いていてクセになる様な感覚に陥ります。
おすすめ楽曲③
Family Affair
<Mary J. Blige>
「Mary J Blige」のリリースしたシングルの中で最もヒットし、全米ビルボードチャート6週連続一位に輝いた功績を残した名曲。安定したビートとシンセサイザーなどを使用したシンプルなメロディーライン、完成度の高すぎるトラックを提供したのはなんと「Dr.Dre」。そりゃ名曲になるわ、、、。
おすすめ楽曲④
I Can Love You
<Mary J. Blige feat. Lil’ Kim>
90年代を象徴するかの様なゆっくりとしたピッチに、太くてしっかり安定したビートを使用し、まるでジャズを聴いているかの様なゆったりとしたメロディーラインが特徴の1曲。客演に「Lil Kim」を迎え、ラップによる強さとコーラスによる華やかさの2つの印象を曲に持たせている。
おすすめ楽曲⑤
Shake Down
<Mary J. Blige feat. Usher>
緩やかなビートに爽快で明るい印象のメロディーを使い、客演にはKing Of R&Bこと「Usher」を迎え、派手さを抑えつつ温かみのある仕上がりとなっている1曲。節毎に交互に歌うパフォーマンスは全く違和感を感じない自然な歌い方となっており、圧倒的な実力の高さを感じさせてくれます。おすすめですよ!
Destiny’s Child
(デスティニーズ・チャイルド)
今では世界的に有名となったアーティスト「Beyonce(ビヨンセ)」「Kelly Rowland(ケリーローランド)」「Letoya(ラトーヤ)」が所属し、惜しくも解散してしまった伝説のスーパーR&Bグループ「Destiny’s Child(デスティニーズ・チャイルド)」。
彼女らのキャリアのスタートは、「Beyonce」の地元でもあるアメリカ合衆国テキサス州ヒューストンより始まります。90年代R&Bシーンの黄金世代「TLC」の前座などを経験することで経験を積み、デビューシングル「No No No,pt.2」が全米ビルボードチャートで3位を獲得する快挙を成し遂げます。
そして彼女たちの快進撃ともいえるシングル「Independent Woman」が、全米チャートで11週連続1位と言う驚異的なセールスを叩き出します。この曲は映画「チャーリーズエンジェル」の主題歌となったこともあり、大きく話題となりました。
彼女たちの魅力はなんと言っても「幅広いスタイルと柔軟な歌い方」が大きな魅力。「Chill out R&B」の様な奥の深い楽曲では曲の雰囲気を壊さずしっとり歌い、アップテンポな上がるナンバーでは前のめりな歌唱スタイルを披露してくれます。
一躍スターダムにのし上がった実力派のアーティストが集結したスーパーグループ「Destiny’s Child」のオススメ楽曲とオススメアルバムをご紹介いたします。
おすすめのアルバム
Destiny Fulfilled
<Destiny’s Child>
「Destiny’s Child」の一押しアルバムはこちら「Destiny Fulfilled」。アルバムの1曲目からかなりアゲアゲな楽曲からスタートすると思いきや、バラードやソウルフルな楽曲まで幅広く展開。彼女たちの美しいハーモニーを存分に楽しめるアルバムです!
おすすめ楽曲①
Lose My Breath
<Destiny’s Child>
ラテン系のサルサ音楽をモチーフとしたハイエンドなビートに、情熱的でハイクラスのメロディーラインをあしらったアップナンバー。トラックがかなり強めですが、彼女たち3人のハーモニーは可憐さを失うことなく綺麗に歌われています。おすすめの1曲ですよ!
おすすめ楽曲②
Soldier
<Destiny’s Child Feat. T.I. & Lil’ Wayne>
ヘビー級の重低音とシンプルで軽快なビートをあしらったサウス特有のサウンド「トラップ」をベースに、ノリの良い歌唱スタイルでコミカルに歌った1曲。客演にはサウスの伝説「T.I.」「Lil Wayne」が参加。非常にノリの良い仕上がりとなっていておすすめです!
おすすめ楽曲③
Independent Women, Pt. 1
<Destiny’s Child>
映画「チャーリーズエンジェル」の主題歌となった伝説の1曲「Independent Women, Pt. 1」。女性の儚さや美しさを感じられる内容で、大手を振るう様にワイルドに歌ってみたり、細かく繊細なトーンで歌ってみたりと聞き応え抜群でおすすめです!
おすすめ楽曲④
Home For The Holidays
<Destiny’s Child>
クリスマスをテーマにした楽曲「Home For The Holidays」。安定した太いビートにやや早さを感じるメロディーライン、そして彼女たちの美しいコーラスが楽しめます。「Beyonce」の声って好き通り過ぎてて本当好きですわ、、、。
おすすめ楽曲⑤
You’re the Only One
<Destiny’s Child>
デビューアルバム「Destiny’s Child」からセレクトしたこの曲「You’re the Only One」は、軽快でしっかり安定したビートに、落ち着いた雰囲気を醸し出すメロディーラインにより、90年代のR&Bシーンのど真ん中をいく様な仕上がりでおすすめです。現代の10代の子達に是非聴いてもらい共感してもらいたいですね、、、。
初めて聞く
おすすめ洋楽R&Bセレクション
「R&B Best artist selection ver.2」のまとめ
いかがでしたか?初めて洋楽R&Bを聞く方におすすめしたいアーティストのご紹介第二弾!今回は「Jennifer Lopez,Mary J Blige,Destiny’s Child」の3組をそれぞれご紹介いたしました。気に入った楽曲やアーティストは見つかりましたでしょうか?
R&Bと言えど、初めて聞く方にはどのアーティストがおススメとか全くわからないですよね?そしてなにより好みも人それぞれ。先ずは知名度が高く、聞きやすく曲調に癖がないなどのポイントを押さえ、私独自にセレクトしてみました!
2作に渡り洋楽R&Bを初めて聞く方向けにご紹介をしてきましたが、次回はR&Bの真髄とも言える「ソウルフルR&B」について、私独自にセレクトしてお届けしたいと思います。ぜひご期待ください!
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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