数あるジャンルの中で根強い人気を誇る「HIPHOP」。今では多くのスタイルが確立し、ヒップホップといえど年代やエリア毎に曲調が大きく異なるなど多岐にわたり、現在も進化を続けています。
数あるヒップホップスタイルの中で「西海岸ヒップホップ」というキーワードをご存知でしょうか?英語で表現するならば「WEST SIDE(ウエストサイド)」や「WEST COAST(ウエストコースト)」などの表現にあたります。
前回の記事にて「WEST SIDE COLLECTION・西海岸の意志を継ぐ者ver.1」をご紹介しましたが、西海岸の意志を継ぐアーティストはまだまだ沢山いることをご存知ですか?インディーズやデビューしていないアーティストを含めると更に多くのアーティストが存在します。
今回ご紹介するのは、西海岸の黄金世代に匹敵するほどの実力の持ち主で、西海岸ヒップホップカルチャーを更に盛り上げ、今もなお活動を続けるグループ「The Dogg Pound」と、グループの中心人物「Daz Dillnger & Kurupt」、そして「Kurupt」の実弟にたる「Roscoe」をご紹介します。
初めてヒップホップを聴く方へのわかりやすい解説を目指していますが、専門用語を含む表現が所々あります。
聞きなれない表現もあるかと思いますので大まかな専門用語をまとめてみました。以下参考にしてみてください。
【メロディー/メロディーライン】
=曲を聴いたときに単一の実体として聴こえる音の線形を指します。
【ビート/ベースライン】
=「生ドラム」や「ドラムマシン」などを用いた重低音により、演奏するリズムまたはパターンを指します。
【トラック】
=ビートとメロディーを合体させた音の総称を指します。
【リリック】
=ラップ部分の歌詞を指します。
【ライム】
=似たような響きをもつ言葉を同じリズムで発することを指します。
【フロウ】
=声の高さや強弱・速度に変化をつけ、曲を印象付ける歌いまわしのことを指します。
【スラング】
=ヒップホップ専門の造語や、仲間内にだけ通じる暗号のような言葉を指します。
【メロー】
=ゆったり落ち着いたスローテンポな曲調で、繊細さを感じる曲調を指します。
【フリースタイル】
=その場で即座に歌詞をつけてラップを行うスタイルを指します。
【G-FUNK(ジー・ファンク)】
=ギャングスタ・ファンクの略。落ち着いた雰囲気のトラックにハードなラップを合わせたものを指します。
the Dogg Pound
(ザ・ドッグパウンド)
「ICE CUBE」や「WC」の様に喧嘩腰で前のめりなギャングスタラップを披露する「Daz Dillnger(ダズ・ディリンジャ―)」と、東海岸スタイルを取り入れた独自のスタイルで、コミカルなラップを振舞う「Kurupt(クラプト)」がタッグを組んだユニット「The Dogg Pound(ザ・ドッグパウンド)」。
「Dr.Dre」のもとで「デス・ロウ・レコーズ」が設立されたとき、看板アーティストである「Snoop Dogg」の従兄弟である「Daz Dillnger」とその友人である「Kurupt」によって結成された、「Snoop Dogg」の舎弟軍団的な位置付けとされて誕生したのがきっかけでもあります。
舎弟軍団といえど、個々の実力についてはモンスタークラスと言っていいほどの実力で、西海岸代表アーティストにしっかり名を連ねるほどです。
ハードコアなギャングスタラップやチルアウトヒップホップなど、多彩なトラックを自在に表現する「The Dogg Pound」の楽曲を厳選してご紹介します。
おすすめのアルバム
100Wayz
<Tha Dogg Pound>
「The Dogg Pound」をおススメするならこのアルバム「100Wayz」。
ハードコアラップやチルアウトラップを十分に楽しめる1枚となっており、多種多様なトラックにブレることのない2人のラップスタイルがとても印象的なアルバムです。
おすすめ楽曲①
Nice & Slow
<Tha Dogg Pound feat. Shon Lawon>
要チェック!
楽曲No.6
「Nice & Slow」
リラックス出来るようなスローテンポとリズム打ち、そしてゆったりとしたメロディーラインを纏ったチルサウンドに、「Snoop Dogg」が準メンバーとして参加した楽曲。
G-Funkの型を崩さず曲が構成されていておすすめです。
おすすめ楽曲②
It Ain’t My Fault
<Tha Dogg Pound>
要チェック!
楽曲No.2
「It Ain’t My Fault」
軽めのビートに軽快なメロディーライン、終始アップテンポで明るく軽やかなナンバー、トラックに相乗して軽快に繰り出されるラップは非常に自由度が高くて聞きごたえあり。
スッキリと聞けておススメです!
おすすめ楽曲③
Gotta Let You Know
<Tha Dogg Pound feat. Nicole Wray & A-Dubb>
要チェック!
楽曲No.6
「Gotta Let You Know」
G-Funkの形を残しつつ、太めのビートと安定したリズム打ちを取り入れた1曲。
ヒップホップらしいリズムの捉え方と、型にハメつつ急かすことのないギャングスタラップが癖になります。
言葉を詰め込み過ぎないラップは聞いていて心地がいいですね!
おすすめ楽曲④
Spread the Luv
<Tha Dogg Pound feat. Butch Cassidy, Celly Cell & Latoiya Williams>
要チェック!
楽曲No.15
「Spread the Luv」
「The Dogg Pound」の中でもかなりゆったりとしたトラックを使用したナンバー。
ビートの打ち方を少し変えるだけでR&Bのトラックに変貌してしまうほどの極上トラックを武器に、お決まりのギャングスタラップを披露してくれています。
おすすめ楽曲⑤
100 Wayz
<Tha Dogg Pound>
要チェック!
楽曲No.17
「100 Wayz」
スローなリズムピッチとコーラスを用いたアップなメロディーライン、そして軽快なリズムでビートを刻むG-Funkトラックは、スローなギャングスタラップが見事にマッチします。
「The Dogg Pound」の中でも指折りのおススメソングです!
Daz Dillinger
(ダズ・デリンジャー)
西海岸の黄金世代Snoop Doggの従兄弟であり、「デス・ロウ・レコーズ」で2PacやSnoop Doggのアルバムをプロデュースするなど活躍し、2000年頃に自身のレーベルであるDPG Recordsを設立する程の実力を持つ「Daz Dillinger(ダズ・デリンジャー)」。
「Daz Dillinger」は「Snoop Dogg」や「Dr.Dre」のアルバムへの参加を経てキャリアを積み、独特なフロウや豪快なラップスタイルが西海岸ヒップホップで話題となり注目を集めます。
また、「Kurupt」とのコラボレーションユニット「Tha Dogg Pound」でアルバムデビューを果たしたことより、その基盤は更に確固たるものとなります。
ハイテンポなバウンストラックからスローな極上メローチューンまで鮮やかに歌いこなす「Daz Dillinger」のおススメ楽曲をご紹介いたします。
おすすめのアルバム
Who Ride Wit Us Vol.1
<Daz Dillinger>
90年代の黄金期を象徴するかの様なハイバウンスなビート、スタイルを変えないG-Funk調のトラックまで幅広く収録されたアルバム「Who Ride Wit Us Vol.1」。
ストリートに着目し、ゆったりとした街中クルージングにピッタリの西海岸サウンド満載!
おすすめ楽曲①
Keep It Gangsta
<Daz Dillinger>
要チェック!
楽曲No.5
「Keep It Gangsta」
流れる様なメロディーラインと規則正しいビートがクセになる1曲。
コーラス部分も折り混ざり、曲全体がシャープな印象すら感じますが、リリックの内容はゴリゴリのギャングスタな内容で中毒性抜群です。おすすめな1曲ですよ!
おすすめ楽曲②
Here We Go Now
<Daz Dillinger feat. Hit From The Blc>
要チェック!
楽曲No.6
「Here We Go Now」
軽めのビートにリズム打ちは軽快、メロディーラインは軽めでラップを引き立たせる軽快な1曲。
「Daz Dillinger」がコーラス部分を歌うのは珍しいのでノミネートさせました。
夜のドライブにぴったりな1曲ですね!
おすすめ楽曲③
We Came
<Daz Dillinger feat. E-40, Tha Clicc, Snoop Dogg, Nate Dogg, Kurupt, B-Legit>
要チェック!
楽曲No11
「We Came」
トラックを引き立たせるスローテンポに太めの強いビート、そしてビートを強調させるメロディーラインが際立つ1曲。
堂々とした西海岸サウンドとしてぜひお勧めします!
そして何より西海岸を代表するアーティスト「 E-40, Tha Clicc, Snoop Dogg, Nate Dogg, Kurupt, B-Legit」の6名が参加!豪華すぎて反則です!
おすすめ楽曲④
Thiz How We Live
<Daz Dillinger feat. Kurupt>
要チェック!
楽曲No.17
「Thiz How We Live」
スウィートR&Bに使われる様なトラックに、ゴリゴリのギャングスタラップを載せたG-Funkな仕上がりの1曲。
ハードなトラックでもスロー&スウィートなトラックでも上手く歌いこなすのが「Daz Dillinger」の魅力的なポイントの1つ。
おすすめ楽曲⑤
Tha DPG Wit tha DSC
<Daz Dillinger feat. DS455>
要チェック!
楽曲No.10
「Tha DPG Wit tha DSC」
この曲には正直びっくり!日本のヒップホップアーティスト「DS455」とタッグを組んだ1曲。
「Daz Dillinger」が「Westcoast 2 yokohama」とラップしているところがめちゃくちゃ新鮮で衝撃を与えられたのを覚えています。
Kurupt
(クラプト)
西海岸スタイルと東海岸スタイル、双方のスタイルを混ぜたバイコースタルなラップスタイルで観衆を魅了し、西海岸ヒップホップシーンの中でもユニークな存在として注目され続けている「Kurupt(クラプト)」。
アメリカ・フィラデルフィア出身の「Kurupt」は、16歳の時カリフォルニアへ拠点を移しキャリアをスタートさせ、「Dr.Dre」のアルバム「クロニック」や「Snoop Dogg」のアルバム「ドギースタイル」に参加します。
圧倒的なラップスキルと持ち前の東海岸スタイルを武器に、西海岸特有のゆったりとしたG-Funkサウンドに今までなかった「独特なライムと新たなフロウ」で旋風を加えました。
その後「Daz Dillinger」とともに「Tha Dogg Pound」を結成し、更に西海岸ヒップホップカルチャーへ大きな功績を残していく事となります。
トリッキーなラップスタイルとスキルの高さが魅力的な「Kurupt」のおすすめしたい楽曲をご紹介いたします。
おすすめのアルバム
Tha Streetz Iz a Mutha
<Kurupt>
「Kurupt」のアルバムで一番お勧めなのがこちら「Tha Streetz Iz a Mutha」。
メローな楽曲からアップテンポなナンバーまで幅広く収録されていてお勧めです。
客演も西海岸勢のベテランが多く参加しており、豪華な仕上がりです!
おすすめ楽曲①
Who Ride Wit’ Us
< Kurupt feat. Daz Dillinger>
要チェック!
楽曲No.3
「Who Ride Wit’ Us」
流れる様なビートと、シンプルでありながらビートラインをフォローするかの様な「リズミカルなトラック」が特徴な曲。
PVもリリースされていますが、アメリカのヒップホップを象徴うるかの様な仕上がりでめちゃくちゃカッコいいですよ!
おすすめ楽曲②
Lay It On Back
<Kurupt feat. Fred Durst, DJ Lethal & Nate Dogg>
要チェック!
楽曲No.12
「Lay It On Back」
太めのビートでリズムをしっかり打ち、無駄なメロディーを一切省いてめちゃくちゃシンプルなトラックにラップをかました1曲。
シンプルなトラックを使用すると、ラップスキルが高くないと台無しになってしまいがちですが、さすがは「Kurupt」。完っ璧です!
おすすめ楽曲③
I Ain’t Shit Without My Homeboyz
<kurupt feat. Baby S, Crooked I & Daz Dillinger>
要チェック!
楽曲No.15
「I Ain’t Shit Without My Homeboyz」
心地の良いピッチのビート、そしてメローを強調するメロディーラインが特徴の1曲。
G-Funk調なシンプルトラックが際立ち、ラップしている全員のスキルの高さが際立つ作品でもあります。
おすすめ楽曲④
All I Need
< Kurupt feat. Daz>
要チェック!
楽曲No.5
「All I Need」
極上のメローチューンを見事に歌いこなした1曲。
G-Funkの典型を崩さず、しっかりラップしていて聴きやすさ満点!
真夏のビーチから秋の夕暮れまで、どんなシーンでも幅広くマッチしておすすめです!
おすすめ楽曲⑤
I Got U
<Kurupt feat. Roscoe & A Dub>
要チェック!
楽曲No.15
「I Got U」
「Kurupt」がリリースした楽曲の中で1.2を争うほどのメローチューン。
どちらかと言うとやや前のめりでラップを披露する彼ですが、トラックの雰囲気を上手くいかし、スローピッチでラップしているのがとても印象的です。
Roscoe
(ロスコー)
「The Dogg Pound」で活躍する「Kurupt」の実弟であり、10歳からラップを始めたという早熟な才能の持ち主「Roscoe(ロスコー)」。
兄「Kurupt」と同じくアメリカフィラデルフィア出身の彼は、10代前半においてカリフォルニアに移住しキャリアをスタートさせます。
流れる様なリズミカルラップを武器に、ヘビー級ビートのバウンス系トラックや、R&Bに近い極上スイートチューンまで見事に歌いこなす「Roscoe」。
流暢でありながら芯があるクセのないラップスタイルは多くのリスナーを納得させます。
2003年に発表したデビューアルバム「Young Roscoe Philaphornia」はラップスキルの高さや振る舞いが高く評価され、多くのリスナーに才能の豊かさを実感させ大ヒットに至りました。
そんな「Roscoe」のおすすめ楽曲をご紹介します。
おすすめのアルバム
I lov cali
<Roscoe>
デビューアルバムとこちらのアルバム、どちらをお勧めするか非常に迷いましたが「I lov cali」をおすすめさせてもらいます。
バチバチなラップスタイルな1stアルバムに対して、西海岸スタイルを感じさせる楽曲が多い「I lov cali」はゆったり聴けておすすめです。
おすすめ楽曲①
I Love Cali
<Roscoe>
要チェック!
楽曲No.1
「I Love Cali」
「Roscoe」のおすすめソングその1「I Love Cali」。
G-Funkの王道とも言っていいほどの軽いリズム打ちとビートのあしらい方、そしてトークボックスが華を添えることにより、聴き心地の良いナンバーへと仕上がっています。
おすすめ楽曲②
Smooth Sailin’
<Roscoe>
要チェック!
楽曲No.7
「Smooth Sailin’」
こちらの楽曲も「Roscoe」のヒットシングルの1つ「Smooth Sailin’」。
流れる様なG-Funkのビートに、曲のテンションに負荷をかけることなくサラサラ歌う「Roscoe」のラップスキルの高さが伺えます。
おすすめ楽曲③
Summertime Again
<Roscoe>
要チェック!
楽曲No.2
「Summertime Again」
スローピッチでありながらビートは太め、余計なメロディーラインは省いてトークボックスにてインパクトを与えた1曲。
トークボックスを引用したことにより、チカーノスタイルに非常に近くなったトラックを見事に歌いこなしています。
おすすめ楽曲④
Rain or Shine
<Roscoe>
要チェック!
楽曲No.7
「Rain or Shine」
真夏のビーチやサンセットにぴったり合う超チルアウトな1曲「Rain or Shine」。
ゆったりとした極上スローチューンもしっかりイメージを合わせて、艶やかに歌いこなしている名曲です。おすすめですよ!
おすすめ楽曲⑤
Easy Come Easy Go
<Roscoe>
要チェック!
楽曲No.18
「Easy Come Easy Go」
こちらの楽曲はナイトシーンや熱帯夜でのひと時など、ベットシーン聞いてもでおすすめな1曲「Easy Come Easy Go」。
チカーノ寄りの安定したG-Funkビートに「Roscoe」が流れるリズムでサラサラとラップしているのが印象的。
WEST SIDE COLLECTION
「西海岸の伝説を継ぐ者ver.2」
のまとめ
いかがでしたか?今回は「西海岸の意志を継ぐ者ver.2」として、「The Dogg Pound」と、グループの中心人物「Daz Dillnger & Kurupt」、そして「Kurupt」の実弟にたる「Roscoe」をご紹介しました!気に入ったアーティストや楽曲は見つかりましたか?
次回は西海岸でブームを巻き起こす前より活躍していたアーティストに標準を当てて特集してみたいと思います。最後までご覧いただきありがとうございました!
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